センター長    山口 昌弘

東北大学では、高等教育を推進する高いポテンシャルを有した教員組織として高度教養教育・学生支援機構を平成26年4月に発足し、全学教育の開発と推進、高等教育国際化の推進や学生支援活動を推進する中心的な組織として様々な活動を行っています。同機構内には11のセンターがあり、その1つとして言語・文化教育センターが設置され、スーパーグローバル大学として指定を受けた本学における日本語及び外国語の言語教育の中核を担う教育組織として、言語・文化に関する教養教育の高度化と更なる発展に寄与することを目的として活動を行っています。

本センターの使命として、言語・文化に関わる教養教育の高度化と更なる発展に寄与することがあげられます。国際社会との関わりがますます密接になっていく中で、必ずしも正解が見つからない課題に取り組む事が増え、個人としてのアイデンティティを失わず多様な価値観を共有できる人材、国際的なリーダーシップ力を持った人材が今後ますます求められています。このような人材育成には、幅広い価値観と世界観を涵養することが不可欠です。自分の母語だけでなく複数の言語学習活動を通じた総合的な言語能力を獲得し、広義のコミュニケーション能力獲得とともに多文化理解につながる新しい教育活動の推進が強く求められています。

本センターには、本学における日本語及び外国語の言語教育の中核を担う教育組織として、日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国語の教員らが所属しています。主たる活動として、全学教育「外国語科目」・「日本語科目」および全学留学生対象の「日本語教育プログラム」の担当や、言語教育プログラムの開発および教育効果の評価と改善に関する活動、言語・文化教育に携わる教員の教育能力を向上させるためのプログラム開発などがあげられます。特に、英語運用能力の向上は、国際的な研究中心大学として必須の教育課題であり、高年次用英語教育も含めた統合的な英語教育システムの構築と継続的な運用が必要とされています。また、年々増加する留学生に対する日本語教育の充実も重要な課題です。

英語や初修語教育も含め、言語教授法の開発や実践を通じて本学学生に対し高い言語運用能力の育成をはかるとともに、多様な文化を理解し国際的な視野を持った人材育成に寄与すること、言語・文化に関する教養教育の高度化と更なる発展に寄与することを目的とし、これらの言語教育改善への努力を継続して推進していきます。