Xuan WANG

王 軒 講師

専門分野 言語学
東北大学研究者紹介ページ  

私はコーパス言語学というアプローチでメタファー研究を行ってきました。日常生活において、人々が自分の感情、考えを分かりやすく相手に伝達するとき、文字通りの表現だけではなく、メタファー表現の使用も必要となります。

たとえば「憂鬱」という気持ちの場合、a blue Monday (休み明けで憂鬱な月曜日) という英語、蓝色的忧郁 (ブルーの憂鬱) という中国語、黒い憂鬱という日本語が挙げられます。「憂鬱」という生気に欠けたごく普通の一般言語は、「blue」「蓝色的」「黒い」という色彩語の修飾によって、その表現が我々の内面的な感情を伝達する一方、魅力的な表現または躍動感のある表現になっています。

人間は感情を持つ動物です。このように人に感情があるように、色にも「晴れない気持ち」「ふさがってこもりがちな気分」を持つようになります。

言語学の研究対象は身近なところにあります。言語に潜む使用傾向などを発見したときの達成感と喜びはとても魅力的です。

今後は日本語に加えて母語である中国語の研究も行い、中国語教育に貢献できるような研究活動を行いたいと思います。