フランス語の背景と世界での位置づけ

フランス語は世界中に約2億2000万人の話者を持つ国際語です。
まず、歴史的にみて、政治・経済・文学・思想・科学などを語る上で極めて重要な言語です。デカルト・パスカル・ユゴー・サルトル・キュリー夫人など、皆さんも一度は聞いたことのある名前ばかりではないでしょうか。また、フランス語はオリンピックの第一公用語でもあります。2020年に東京オリンピックが開かれますが、その際にもフランス語のアナウンスが入ります。このように、フランス語はフランスの文化・社会や現代社会を知る上で最も重要な言語の1つであると言っても過言ではありません。

フランス語というとフランスのみをイメージされる方がいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。スイス・ベルギー・ルクセンブルグなどヨーロッパをはじめ、カナダなどの北アメリカやアフリカなど、世界約30ヶ国の公用語として使用されているのです。特に、歴史的な理由から、アフリカにはフランス語を公用語としている国がたくさんあります。例えば、コンゴ民主共和国・カメルーン・コートジボワール・ベナン・トーゴ・ブルキナファソ・マリ・ニジェール・セネガルやマダガスカルなどがそうです。日本人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、近い将来アフリカの人口が爆発的に増加し、経済が発展していくに伴って、益々フランス語の重要性は増してくるでしょう。現に、アフリカに支社や工場を持っている日系の企業はたくさんありますし、今後もアフリカの市場を求めて、国内外の企業の競争が激化していくことが考えられます。
フランス語は、文学や西洋美術・哲学・社会学・国際経済・国際法などを学びたい方はもちろんですが、今後は理学・農学・工学・医学などの分野などでも幅広く使える言語になるでしょう。文系の学生だけではなく、理系の方も是非フランス語を学んでください。

学習方法・参考となるホームページの紹介

フランス語の教室では、フランスだけではなくフランス語圏の多様な文化・社会を学んでいきます。英語だけでは知ることのできない世界の広さに驚くことでしょう。そして、世界の多様性の中に日本があり、あまたの言葉がそれぞれ独立し価値を持ったものであることがよくわかることでしょう。世界に通じる柔軟な思考力は、幅広い言語と価値観を知ることから生まれます。

フランス語について詳しく知りたい方は、まず以下のものを読んでみてください。東北大学フランス語教員からのメッセージがあります。また、東北大学文学部にはフランス語フランス文学専修もありますので、そちらのホームページをご覧になると、学内外の様々な情報が手に入ります。それ以外にも、アンスティチュ・フランセのホームページや、東京外国語大学のモジュールなどを活用して、フランス語の練習をしてみるのもいいでしょう。

・東北大学とフランス語
http://fra.ihe.tohoku.ac.jp/

・東北大学全学教育・先生からのお知らせ「フランス語ノススメ」
http://www.media.is.tohoku.ac.jp/~morita/fr_accueil.html

・東北大学文学部・フランス語学フランス文学研究室
http://www2.sal.tohoku.ac.jp/French/

・アンスティチュ・フランセのホームページ
http://www.institutfrancais.jp/

・東京外国語大学言語モジュール:フランス語
http://www.coelang.tufs.ac.jp//mt/fr/

カリキュラム

国際的教養人の育成をめざすようにカリキュラムを編成しています。第2外国語としてのフランス語の運用能力を有し、その言語を用いる地域の歴史、文化、社会を理解するための専門知識を習得します。

1年次ではコミュニケーションと文法の授業でフランス語を勉強します。ネイティヴと日本人の教員の交替で授業を96時間受けて、総合教材の使用によってフランス語技能検定試験3級を目指せるレベルまでステップアップすることができます。

日本人教員による根本的な文法を学び、ネイティヴ教員による会話を中心に勉強して実際に使えるフランス語を身につけます。コミュニケーションに必要な4つの能力「読む・書く・話す・聞く」を鍛えます。

2年次ではテーマに応じてまとまった文章を読んで、実践的な教材を用いて表現力を身につけていきます。自分の意見や感想を述べるように練習して、国際的視野を養うことを目指します。

フランスとその文化を知りたくて、世界第6位の経済大国の言語を話したい学生は、32ヶ国以上の国において公用語となっているフランス語をぜひ勉強しましょう!

教員紹介